加齢により骨格から変わってしまう顔のアンチエイジング法とは!
自由が丘クリニック理事長・古山登隆さん。海外の医師たちとの交流も盛んだという古山さんに話していただいたのは、眉間のシワ、ほうれい線を含む、顔全体のアンチエイジング法です。「『メラビアンの法則』というある米国の学者による有名な法則がありますが、これによれば、身だしなみ、表情、態度など、人の第一印象の55%は視覚情報で決まってしまいます。働く女性にとって、アンチエイジングを意識することは、ビジネスにおいても重要でしょう」と古山さん。また、双子を追ったデンマークのある調査では、若く見える方が長生きだというデータがあるそう。「経済力など生活基盤の影響もあるでしょうが、若く見えることは精神面にも大きくプラスに働くため、それが結果につながっていると思われます」と指摘します。
ではまず、老化はどのように起こるのか。「一言でいうとボリュームが減ること」だと古山さんは説明します。加齢によって体や顔に起きるボリュームの変化といえば、お尻が垂れるなどの筋肉減少やふっくらとした脂肪が減り頬がこけてしまうことなどが頭に思い浮かびますが、実は筋肉や脂肪だけでなく骨も減少してしまうのだそう!
「骨は30歳を超えると損失が増えてきます。眼窩のフレームや側頭部、上あごなどの骨が減ってくるのです。するとどうなるかと言えば、目が落ちくぼんだり様々なシワが現れたりする。そして、筋肉、脂肪、骨の委縮により顔全体が下がってくることで顔に影が出、老け顔になっていくのです」(古山さん)。多くの女性の悩みの種である、ほうれい線やゴルゴラインと呼ばれる目頭からのシワは、こうした変化からできてくるというわけ。特に変化が大きいのは口周りだそうです。
「鼻も軟骨同士のつながりが弱くなり、鼻骨が全体的に下がってきます。顎も短くなるため、下がってきた鼻を支えようとする筋肉が張ってくる。すると、顎がしゃくれ、険しい顔になる。年をとると優しい顔になるとイメージする人もいるでしょうが、実はそうではない。魅力的な老化はあっても、残念ながら美しい老化はないのです」と古山さんは指摘します。
では、こうした老化により崩れた顔のバランスを解決するためにはどうすればいいのか。最も手軽なのは、注射を用いた治療だと古山さんは言います。
まずは、ボトックス。現在は、厚生労働省の承認薬もある薬で、特に眉間のシワなど表情筋によってできるシワに効果を発揮するものです。「ボトックスはよく菌の一種だと思われていますが、これは菌から抽出したタンパク質の一種です。神経伝達物質であるアセチルコリンの放出を抑制し筋肉をリラックスさせる働きがあるので、深いシワを緩和する作用があります。眉間や目尻、額のシワなどに効くだけでなく、打ち方によって、口角を上げる、目を大きくする、フェイスラインを変えるなどといったこともできます」(古山さん)。
一方、加齢による様々なボリュームの減少によってバランスが崩れた顔にはヒアルロン酸の注入が有効だと言います。「ヒアルロン酸注入剤には様々な種類がありますが、中には不純物が入っているものもある。これも、厚生労働省承認のものがあるので、そうした注入剤を使うように気を付けてください」(古山さん)とのこと。ボリューム減少によりできたシワや顔の影に対して、バランスを考えながら少量ずつ細かく注入するのが最新の施術で、ナチュラルな顔にするポイントだと古山さんは解説します。また、老けが進行する前に、早めに少しずつ行った方が効果的なのだそう。
ちなみに顔のアンチエイジング法としては「表情筋の運動も有効ですが、動かすことでシワも増えるので、効果バランスが難しいですね」とのこと。
「例えば、美容を気にする人には日焼けを恐れてアウトドアスポーツを全くやらない人もいます。でも、マリンスポーツやテニスなどをやった方が豊かな人生を送れるのではないでしょうか。紫外線によるシミやシワができても、今はそれを治療する方法があるのですから」古山さん。
アンチエイジング治療を考えることは、単に美しくなるというだけでなく、豊かな人生を手に入れるための一つの道とも言えるかもしれません。
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