2015年4月9日 星期四

ニキビ対策の知恵袋 − その2 −_スキンケア大学

ニキビ対策の知恵袋 − その2 −

アクネ菌は悪者??

ニキビがテーマの話しになると、とりわけアクネ菌はニキビの原因菌として悪者扱いされます。確かにニキビの原因菌であることに間違いはないのですが、皮膚常在菌と言って肌表面には少なからず存在するもので、腸内細菌で言えば乳酸菌やビフィズス菌のように重要な役割をしています。
外界の悪いウィルスを肌表面で死滅させる膜を作っているのが皮膚常在菌ですし、皮膚常在菌がいなくなってしまえば、肌はとたんにカサカサになってしまいます。薬で抗生物質を飲むと腸内細菌も死滅してしまい下痢の副作用を起こしてしまいます。
肌にとっても同じことで、ニキビ予防のためにアクネ菌の殺菌効果のある化粧品を使えば、乾燥肌や肌荒れといった副作用が少なからず起こるのです。
つまりアクネ菌は増え過ぎるのが問題であって、アクネ菌が過剰に増殖する根本的な原因を対策するべきなのです。

シリコンとニキビ

最近、シャンプーなどでノンシリコンがブームになっていますが、そもそもシリコンはなぜ悪いと言われているのでしょうか?
車のガラス窓に雨水を弾かせるために塗る撥水剤がシリコンで、撥水性とコーティング力が強いのが特徴です。ダメージヘアの剥がれかかったキューティクルを保持させるためにシャンプーやトリートメントに使われる他、ファンデーションや日焼け止めが汗で流れにくくするためにも使われますし、感触がサラサラするためスキンケア化粧品にも感触改良剤としても使われます。
シリコンは刺激もなくアレルゲンなどにもなりにくいので比較的安全な成分ではあるのですが皮膜力が強いために、頭皮につくと毛穴を塞いでしまい毛が生えにくくなるという理由でヘアケアの分野では嫌われ始めました。
前回、ニキビの原因も毛穴の出口が塞がれ中に皮脂が溜まることだとお話ししました。そういう意味では、シリコンはニキビにとっても良くないと考えられるわけです。
実際、僕自身も高校時代はひどい思春期ニキビに悩まされていて、肌に塗る抗生物質も使用しましたが良くなりませんでした。そのニキビが劇的に改善したのは1本のノンシリコンのシャンプーです。(髪を洗うものとは言え少なからず肌にも付着しますので)
ロングヘアーの女性が背中にニキビができるのも、恐らくシャンプーやトリートメントのシリコンが影響するのだと思います。もちろんニキビ対策のためには、ヘアケアだけでなくファンデーションや日焼け止め、スキンケア化粧品のシリコンにも注意が必要です。
ニキビの悩みを抱えているのであれば、「ジメチコン」「シクロメチコン」という成分がパッケージの成分表示で上から5番目以内に記載されているものは控えた方が良いと思います。

ニキビ対策にも抗酸化ビタミン

前回、肌が乾燥すると毛穴付近の角質が分厚くなり毛穴を塞ぐとお伝えしましたが、毛穴付近の角質が分厚くなるのにはもう一つ原因が考えられます
それが皮脂の酸化です。皮脂が酸化すると過酸化脂質というものに変化します。この過酸化脂質は肌を刺激してターンオーバーの異常を引き起こし、その結果、角質が分厚くなってしまうのです。
この対策としては、ビタミンC誘導体などの入ったスキンケアも有効なのでしょうが、外用するもので毛穴の深い部分までどれだけ届くかは疑問です。
毛穴の根の近くには毛細血管が通っていますので、食べ物や飲み物でビタミンA(βカロテン)、ビタミンE、ビタミンCを摂ることも一つのニキビ対策になるというのが僕の考えです。

本来の肌環境を取り戻そう

僕が開発したスキンケア化粧品を使ってくださった方から、よくお声をいただくのは「生理前のニキビができにくくなった」ということです。
正直、作った本人としては、そのような効果を狙ったわけではありませんし、科学的な根拠がはっきり分かっていません。ですので、あくまで推測なのですが、僕はスキンケア化粧品を作るときに、「オイルフリー」と「弱酸性」そして「洗い過ぎない」ことにこだわっているからではないかと思います。
生理前は女性ホルモンが減り、男性ホルモンが増えることで皮脂量が増加します。そのときに保湿化粧品で油分を追加すると肌はオイルリッチになり過ぎ、アクネ菌の温床になってしまうのです。
もう一つ、生理前は肌のバリア機能が低下して乾燥し、毛穴付近の角質が分厚くなる傾向があります。
角質同士を繋ぐ鎖は弱酸性の環境で働く酵素によって切られて剥がれます。つまり、肌表面を弱酸性に保つことによって、不必要な角質が肌に残りにくくなるわけです
最後に、乾燥も原因となる大人ニキビ。どんな洗顔料を使ったとしても、洗い過ぎれば肌は乾燥しやすくなります。皮脂を取るためにと必死に洗顔をすることが逆効果になってしまうこともあるのです。
前回の冒頭でお話ししたように、ニキビというのは原因が複雑で解決するのが難しいものではあるのですが、そもそもの原因というのは肌環境、体内環境の乱れです。
何か特別なことをやろうとするよりも、基本に忠実に本来の状態に戻すことが一番の近道なのではないかと思います。

沒有留言:

張貼留言