2015年7月25日 星期六

シャンプーに配合されているシリコンとは何か?_スキンケア大学

シャンプーに配合されているシリコンとは何か?

実際に2011年ごろから大手メーカーはノンシリコンシャンプーを市場に投入し始めました。(大手以外のメーカーは2005年ごろからノンシリコンシャンプーを市場に投入しています。)
このように大手メーカーを巻き込みブームとなった「ノンシリコンシャンプー」ですが、意外とシリコンについては知られていません。今回はシリコンとは何かを分かりやすく解説します。

正しくはシリコーン(silicone)

化学的にシリコン(silicon)シリコーン(silicone)は別物です。シリコンとは元素の一種でケイ素(Si)のことです。シリコーンは有機基の結合しているシリコンが酸素と連なってできている高分子化合物です。シャンプーでシリコンと呼ばれているものは、正式にはシリコーンの方です。
シリコンは化学的に非常に安定性の高い物質です。シリコンの生産で有名な信越化学のホームページによると、「シリコンは、200℃という高温になってもその結合が壊れることがなく、化学的に安定しており、耐熱性、耐候性に優れているのです。」とあります。

シリコンの用途は?

シリコンは以下のように、医療業界や化粧品・日用品業界など人の体に直接触れるものから、シーリング剤やカーワックスなどの工業的な用途まで幅広く利用されています。
◆オイルとして
・ティッシュペーパー
・シャンプーやリンス(コンディショナー)
・柔軟剤
・乳液などの化粧品
シリコンはオイルとして、上記のような商品に伸びがよくべたつかない肌触りを実現するための分散剤としてや、摩擦係数を小さくする機能として用いられます。
◆ゴムとして
・形成外科・美容整形手術の充填剤
・酸素透過型コンタクトレンズ
・各種シーリング剤
形成外科・美容整形手術の充填剤の例として豊胸手術などがあります。
◆その他
・消化器内ガス駆除剤(医薬品)
・カーワックス

シャンプーやリンスへの配合目的は

シャンプーやリンス・コンディショナーなどに配合されているシリコンは、髪の表面をコーティングする目的で配合されています。シリコンでコーティングすることによりキューティクルが整えられ、髪の手触りが良くなります。

シャンプーやリンスに配合されるシリコンは悪なのか?

シリコンは安定性の高い化学物質で、世界中において何十年間も日用品や医薬品などで利用されているという実績があります。
顔に使うような高級な乳液にもシリコンが配合されています。皆さんが敏感である顔に対して、シリコン配合の高級化粧品を利用しているにもかかわらず、シャンプーやリンスに配合されるシリコンのみが「悪」とうのは不思議なものです。
筆者の個人的な見解ではシリコンは悪ではありません
ただ、シャンプーやリンスなどにおいて、シリコンの有無により洗い流した後の仕上がり感が異なります。しっとり重めが良いのであればシリコン配合のものを、さらさら軽めが良いのであればシリコン無配合のものを選ぶと良いでしょう。ただ、既にダメージヘアの人はシリコン配合の方が、髪の手触りが良くなるので、シリコン配合を選んだほうが良いかもしれません。


シリコンを悪ものにしたシャンプーの販売戦略

シャンプー中の成分を悪ものにする販売戦略

数年前からシャンプーの中にシリコンが入っていないノンシリコンシャンプーがブームとなりました。これは「シリコンが頭皮の毛穴を覆い、頭皮に悪影響を及ぼす」という噂が広まったからです
この「シリコンが頭皮の毛穴を覆い、頭皮に悪影響を及ぼす」という噂は、シャンプーの販売会社が考えた販売戦略と考えられます。しかし、本当にシリコンは悪ものなのでしょうか?
私は大学と大学院で化学物質の安全性を研究する研究室に所属していたことから、国の研究機関で同様の研究をしている知人がいます。5年ほど前その知人に確認したところ、そのような報告は見当たらないとのことでした
約1年前、世界的に生活用品を展開している企業の研究者の話を伺う機会がありました。その企業の研究によればシリコンが「シリコンが頭皮の毛穴を覆い、頭皮に悪影響を及ぼすことはない」と結論付けられていました。

日常に使う化粧品にもシリコンが含まれるという現実

シリコンは非常に安定性の高い化学物質です。日本では、何十年間にわたり多くの日常品で使用されてきました。身近な化粧品では、乳液にもシリコンが配合されています。顔にもつける乳液にシリコンが入っていることは世間では騒がれず、頭皮を洗うシャンプーにシリコンが入っていることは騒がれるというのは不思議な話です。

シリコン以外にもパラベンなど悪ものにしてきた歴史

シリコンだけでなく、以前にもシャンプー中の成分には数々の悪ものがありました。
防腐剤として使用されるパラベンは、シャンプーなどの化粧品が雑菌などに繁殖を防ぐという目的があります。防腐剤は菌の繁殖を防ぐため、人体に全く悪い影響がないとは言えません。しかし防腐剤が不十分で、雑菌が繁殖してしまったものを使用することの方が人体への悪影響は大きいのです。
「パラベンが悪い」という噂が流れれば、パラベンフリーをアピールした商品が溢れ、パラベンの代わりにフェノキシエタノールを使用するシャンプーが増えれば、今度は「フェノキシエタノールが悪い」という噂が流れました。

次は何が悪ものになるのか?

次に悪もの扱いされるのは、石油系界面活性剤(界面活性剤とは簡単に言えば洗浄剤のこと)かもしれません。既に石油系界面活性剤を悪ものとする風潮が見受けられます。
石油系界面活性剤は洗浄力が強いので、頭皮に必要な皮脂まで取り除いてしまうリスクがあります。しかし石油系界面活性剤は安価ですし、泡立ちが良いというメリットもあります。

販売業者の戦略に踊らされてはいけない

私たち消費者は販売業者の戦略に踊らされてはいけません。シャンプーなどの化粧品に含まれる成分には、人体に対する毒性がゼロと言えないものあります。そのような成分に対して日常使用するレベルで、ほとんど人体に影響がなくても毒性がある」と煽りたてる風潮があります
私たち消費者は今後、冷静にリスクを把握し、その成分のメリットを考慮した上でシャンプーなどの化粧品を使用していく必要があるのではないでしょうか。

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