2015年9月26日 星期六

時間遺伝子を利用して、キレイになる!_林田七恵[スキンケア大学]

時間遺伝子を利用して、キレイになる!_林田七恵[スキンケア大学]

皮膚が一番敏感になるのは夜の23時。時間で変わる私たちの身体

時間遺伝子。みなさん、聞いたことがありますか?
私たちの細胞の中に組み込まれた、太陽の周期や月の周期、地球の自転による影響を捉える遺伝子のこと。この遺伝子、1997年に発見されて24時間の中で私たちの身体は1時間1時間違う働きをしていることがわかりました。
そして例えば喘息の薬は朝方の4時に飲むともっとも効果が高まることや、皮膚が一番過敏になるのは夜の23時ということがわかるなどして時間薬理学、時間治療という分野が生まれてきています。
暦を知らないサンゴがなぜ満月の日にだけ産卵するのか。昼に開き、夜に閉じるオジギソウが24時間暗闇にした部屋に置いても昼になると葉が開くのはなぜなのか。
私たちの細胞の一つ一つには、自ら時間を刻む遺伝子が存在してその月・日・時間に自然界で起こる現象を利用してより効率よく成長し、修復し、生殖しようとしている、ということが明らかになったのです。なんだかロマンティックな話ですね。

生体時計にあわせた時間美容で、新しいキレイを手に入れよう

1)成長ホルモンの分泌量のピークは夜中2時。
細胞分裂を促し、私たちの肌や髪、骨の修復・再生を司る成長ホルモン。まさにアンチエイジングに一番重要なホルモンと言えます。この成長ホルモン、就寝後の深い眠りの時に分泌されることが知られていますがそのピークは夜中2時。つまりこの時間帯に眠っていないと、せっかくのアンチエイジング効果を得ることができません。
2)肌が一番敏感になるのは夜の23時。
アレルギー反応を誘発するヒスタミン反応のピークが夜の23時になります。夜遅く布団に入るとかゆみが増したりする経験はないでしょうか。敏感肌対応の成分は夜に使うのが効果的。またアレルギーの原因物質をシャットアウトするためにも、夜のスキンケアでバリアゾーンの強化を行いましょう。
3)日中の肌は皮脂分泌とメラニン生成が盛ん。
日中になると肌がべたつくのは気温のせいと思いがちですが、これも時計遺伝子のなせるわざ。同じ気温であっても夜に比べて昼の方が皮脂はたくさん産出されます。また残念なことにメラニン生成能力も日中はとても高くなります。
特に夏は皮脂の毛穴詰まりに要注意。定期的にティッシュオフをしたり、皮脂が酸化しないよう抗酸化力のある化粧品をスキンケアに取り入れて。
とにかく日中のUV対策は万全に。メラニンは本来、細胞を紫外線から守るために長い年月かけて私たちが発展させてきた最大の防御傘。そう簡単には消せません。であればUVや日傘などで、メラニンに変わる傘をさしてあげれば、産出を抑えることができます。
4)夜の肌は皮脂分泌量が低下、バリアゾーンが弱くなる。
夜の肌は皮脂の分泌が下がるため、水っぽくバリアゾーンが緩んだ状態になっています。そのため潤いが逃げやすく、また異物に反応しやすい状態になっています。
→就寝する部屋の湿度に注意しましょう。加湿器等を上手に利用して潤いが蒸発するのを避けましょう。また夜のケアは皮脂の代わりとなる良質の油分を含む乳液などがベター。肌を潤いで守りながらも、刺激の強い成分は避けてできる限り肌に優しい化粧品を使いましょう。
5)細胞の再生を指示する副交感神経が働くのは夜。
このコラムでは何度もお伝えしていますが、夕方から夜になると副交感神経が優位になり、皮膚の毛細血管の隅々にまで栄養を行き渡らせ細胞の再生を促進します。
副交感神経を高めるローズやラベンダーなどの花の精油を部屋に焚くなどしてリラックスして眠りにつきましょう。
いかがでしたでしょうか。いつもの化粧品、いつものお手入れも、時間によって刻々と変わる自分の身体の変化に耳を傾けて行うことで効果がぐんと高まります。寝る子は育つ、と昔の人はすでに感覚的にわかっていた時間遺伝子の存在。ぜひ味方につけてみてくださいね!

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