吉木先生の銀座の皮膚科医本音のビューティレッスンVol.1（2010年7月号掲載記事）_beasup

吉木先生の銀座の皮膚科医本音のビューティレッスンVol.1（2010年7月号掲載記事）_beasup

毛穴は、汚れを取っても、小さくなりません！

にっくき毛穴の汚れはどうやったらなくなる？

毛穴を気にして、汚れ取りのパックをしてみたり、引き締め化粧水でパッティングしてみたり…。いろいろがんばってみても、黒いブツブツは一向に減らず。「鼻の辺りの毛穴が、気になるんです」。こう訴えてクリニックを受診する女子が、近年大変増えました。
まず「汚れが詰まるから、毛穴は黒く目立つ」と思う人は、すでに誤解しています。毛穴が目立つのは穴の中でなく、周りの皮膚の問題です。

フカフカの食パンに竹串をプスプス刺しても、穴は目立ちませんね。でも、乾いてパリパリになった食パンに竹串を刺せば、穴は目立つでしょう。それと同じようなものです。肌がふっくらとして、焼き立てのパンのように弾力とみずみずしさがあれば、毛穴は目立ちません！　逆に肌が乾いて硬くなると、毛穴は目立つのです。

つまり、肌の水分やハリを保つケアが必要になるのです。
ところが、実際に皆さんが行っている毛穴ケアはどうでしょう。毛穴の汚れを取ることにばかり集中し、周りの肌に目がいかない人がほとんどなのです。いくら汚れを取っても毛穴は小さくなりません。毛穴が黒く見えるのは汚れのせいではなく、影ができるから。食パンに開けた穴も黒く見えますよね。それと同じことなんです。

皮脂が多い人の場合、毛穴に角栓が詰まっている人もいますが、それを取り去っても毛穴は小さくなりません。毛穴パックなどをやり過ぎると、かえって毛穴が開くのは、ご存知の通りです。

穴をのぞき込むよりも素肌に目を向けて

ついつい穴にばかり向いてしまう視線を、もっと周りの肌に向けてみましょう。
毛穴を目立たせないために一番大切なのは、フカフカのパンのような肌を目指すことです。肌の弾力性を保つためには、真皮のコラーゲンを活性化するケアが必要です。化粧品でいうとビタミンＣ誘導体（成分表示でいうと、リン酸アスコルビル）、レチノールなどが有効です。これらが入った化粧水や美容液を使い、ケアしましょう。

ただし、化粧品で行うスキンケアで、開いてしまった毛穴を小さくするのは難しいこと。どうしても毛穴を小さくしたいという人は、美容皮膚科などで相談をしましょう。ピーリングの治療を10回くらい受けると、毛穴を縮めることができます。

また、毛穴に関しては、気にしすぎないことも大切です。毛穴の大きさはかなり個人差があり、皮脂腺が大きい人は、どうしても毛穴が大きめです。

效編:老化(真皮組織鬆垮)、乾燥(三角紋路消失)、油性肌(皮脂腺肥大)都會造成毛孔粗大