2015年12月4日 星期五

乾燥肌の原因・基礎知識_乾燥肌の原因(3)生活習慣_Dr.竹中ちひろ[スキンケア大学]

乾燥肌の原因・基礎知識_乾燥肌の原因(3)生活習慣_Dr.竹中ちひろ[スキンケア大学]
本来お肌の角質層には、水分を保持したり、アレルゲンや紫外線からお肌を守る機能があるため、お肌が健全であれば、それほど乾燥肌に悩むことはないはずです。
ここでは、お肌の水分保持機能を低下させ、乾燥肌を引き起こす原因となる生活習慣と、そのメカニズムについて解説します。

(1)睡眠不足

乾燥肌を引き起こす生活習慣の中でも、睡眠時間は最も重大な問題です。
角質層はお肌の水分を保つ上で大変重要な役割を担っています。特に最も重要なのはセラミドに代表される細胞間脂質で、細胞間脂質は、お肌の保湿機能の約80%を担っていると言われています。
この細胞間脂質は、ターンオーバーの過程で生成され、角質層内に放出されます。
そのため、ターンオーバーが乱れると、細胞間脂質が十分に角質層に存在しなくなり、お肌の乾燥を招きます。

睡眠とターンオーバーの関係

お肌のターンオーバーを一定の周期に保つ働きをしているのは「成長ホルモン」です
この成長ホルモンは睡眠中に分泌されるので、睡眠時間が不足すると、成長ホルモンの分泌量も低下し、お肌のターンオーバーが遅れがちになります。
そのため、睡眠不足によってターンオーバーが乱れると、角質層内のセラミドなどの水分を保持する役割を担っている成分の生成量を減らしてしまうことになります。

(2)乾燥した空気

お肌が健全であれば、乾燥した環境下でもお肌の乾燥がそれほど進むことはありません。一時的に乾燥したとしても、通常の健康な肌であれば、すぐに回復するからです。
しかし、間違ったスキンケアや食生活、上述の睡眠不足などによって角質層の水分保持力が弱まっている状態で乾燥した空気にさらされると、角質層は水分を失い、はがれやすくなってしまいます。
お肌の水分保持力が低下し、お肌が乾燥している時は、なるべく乾燥した空気にさらされないように注意をする必要があります。

(3)間違った入浴方法

正しい入浴はお肌にとって大変良いことですが、一歩間違うと入浴が乾燥肌の原因になります。

熱めのお湯で入浴する・長時間入浴する

皮膚のうるおいを保っているセラミドなどの細胞間脂質やNMF(天然保湿因子)は、42℃以上の高温のお湯に浸かると、簡単に流出してしまいます。
また、既に角質層にダメージがある乾燥肌の場合、お湯の温度はそれほど高くなくとも、水に溶けやすいNMF(天然保湿因子)はお湯に溶け出てしまいます。

ゴシゴシ洗う

ゴシゴシこすって体を洗う、ナイロンタオルで洗う、洗浄力が強すぎる石鹸やボディソープなどで洗うなどの間違った洗い方も、乾燥肌を引き起こす大きな原因の1つです。
バリア機能を果たしている角質層は、ラップ一枚程度、約0.02mmの厚さしかありません。よって、ゴシゴシ洗ったり、ましてやナイロンタオルなどの刺激の強いものでこすったりしてしまうと、物理的刺激で角質層がはがれてしまいます。
そうすると、角質層内に存在する細胞間脂質やNMF(天然保湿因子)も当然失われるので、お肌の水分保持力が低下してしまいます。

(4)肌触りの悪い衣服や寝具

衣服や寝具などのお肌に触れるものが乾燥肌の原因となる場合があります。
例えば、冬に着る、目の粗いウールのセーターなどは、お肌に摩擦が生じやすく、角質層を傷つける可能性があります。
更に、刺激によってかゆみを生じて、手で乱暴に掻いてしまうと、摩擦によっで角質層がはがれてしまいます。
既にお肌が乾燥している場合は、角質層がはがれやすい状態のため、こういった衣類を直接お肌の上に着用するのは、なるべく避けるのが賢明です。
顔が触れる機会が多い枕カバーやタオルケットなども、寝ている間に知らずに摩擦が生じ、角質層が傷ついている可能性があります。
このように、睡眠不足や空気の乾燥、入浴、身に着ける衣服などは乾燥肌の原因になりえます。 正しいスキンケアをして、栄養もきちんと摂取しているのにお肌が乾燥するかたは、日常生活に乾燥肌の原因がないか確認し、なるべく改善するようにしましょう。
※対処法については『乾燥肌の予防と対策(9)生活習慣』をご覧ください。

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