ワセリンに保湿効果はあるのか？
人間の皮膚には、外部からの刺激をシャットアウトして肌トラブルを防ぐバリア機能が備わっています。そして、そのバリア機能を司っているのが、皮膚のもっとも表面に位置する角質層です。角質層の内部は、水分と油分をサンドイッチ状に重ねたラメラ構造という造りになっており、その構造が外部刺激を跳ね返して皮膚内部を守っているのです。
しかし、角質層が乾燥してしまうと、角質層のラメラ構造が崩壊し、肌本来のバリア機能が低下してしまうため、肌を保湿することは、肌のバリア機能を維持して、美しく健康な肌をキープすることには最低限必要なこととなります。
巷で“肌にワセリンを塗ると良い”と言われているのは、保湿によって肌バリアを維持するためなのですが、実はワセリンの機能は肌表面を覆って角質層からの水分蒸発を防ぐことだけなのです。保湿機能があるのは確かなのですが、残念ながらその効果は微々たるものと言うしかありません。ワセリンよりは、角質層の保湿を促す尿素、肌の奥まで浸透する上に刺激も少ないヘパリン類似物質のほうが、保湿成分としては圧倒的に優れているのが現実です。
ワセリンの変わった使い方を紹介
保湿成分としてのワセリンは尿素、ヘパリン類似物質に劣ってしまいますが、保湿以外にもワセリンの活用方法は数多く存在しています。そこで、ワセリンのちょっと変わった使い方について紹介することにしましょう。
＜メイクの仕上げにハイライトとして使用＞
メイクした後、鼻筋、頬骨といった部位の艶出しにワセリンを使う方法があります。ラメパウダーのように一部がキラキラするのではなく、全体がナチュラルに艶出しできるのが特徴です。アメリカのメイクアップアーティストが好んで用いる手法のひとつなので、試してみる価値は充分です。
＜手作りスクラブ＞
アメリカでは、どんなものでも自作する方が多くいらっしゃいます。使用済みのコーヒー豆、砂糖、塩などとワセリンを混合することで、ボディスクラブが完成します。コーヒースクラブ、シュガースクラブ、ソルトスクラブなど、好みに合わせて自作してみてはいかがでしょうか。
＜ピアスの潤滑剤＞
しばらくピアスを着けないでいると、穴が塞がってきてしまいます。そのため、久々にピアスをすると、出血してしまうことも珍しくありません。そんな時、潤滑剤としてワセリンを用いると、痛みもなく、快適にピアスを着けることが可能です。
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