知らないようで馴染み深い ヘパリン類似物質とは
「ヘパリン類似物質」と聞いてすぐにどういう成分なのかピンとくる人は、かなりスキンケアに詳しい人だと言えるでしょう。しかし、あまり馴染みがないという人も、実際にはなんらかの形で使用したことがあるかもしれません。というのも、ヘパリン類似物質は、乾燥肌対策成分として、50年以上昔から日本国内で使われてきた成分だからです。
皮膚科では「ヒルドイド」という名前で処方されていますので、こちらのほうが馴染みがあるという人もいるかもしれません。重篤な副作用がないため、アトピー性皮膚炎の治療でステロイドのかわりに使用したり、ステロイドと併用したりといったケースが多いです。
ヘパリン類似物質の効果と特徴
お肌の乾燥は、皮膚が本来もっているはずの「保湿力」や「バリア機能」が失われることによって起こる現象です。これらは、皮膚の角質層がダメージを受けること、未熟な角質が表面まで出てきてしまうことなどで引き起こされます。
また、一度乾燥してしまうと、バリア機能が弱まってしまい、さらに外部からの刺激に敏感になり、乾燥が慢性化しやすいという問題もあります。
ヘパリン類似物質が乾燥肌に効果的なのは、弱まってしまった保湿力とバリア機能を取り戻し、新陳代謝を促す作用があると考えられているためです。また、炎症を抑える効能も期待できるため、乾燥によって荒れてしまったお肌の修復を早めるとされています。
肌が水分をしっかりと保持する力をサポートした上で炎症を抑える効果も期待できるわけですから、一時的な対処法に止まらず、乾燥肌の根本的な解決に繋がる保湿剤だということが言えます。
ヘパリン類似物質配合の保湿剤はこう使う
保湿剤の形態の上手な選び方
ヘパリン類似物質が配合された保湿剤には、さまざまな形態があります。クリーム、ローション、スプレーなどがあります。あなたの肌の状態、用途や使用感によって使い分けるようにするとよいでしょう。
中でも一番保湿効果が高いのはクリームですが、ベタつきが気になるという人も多いかもしれません。冬場は浸透力・持続力の高いクリームを使い、ベタつきが気になりがちな夏場はローションにするといったように使い分けする方法がオススメです。
効果的な使用法
一般的な保湿クリームと同様に、洗顔後5分以内に塗るようにするとよいでしょう。指先だけではなく、手の平全体を使って丁寧に馴染ませていくと効果的です。
ただし、妊娠中や授乳中の人は事前に医師と相談してから使用するようにしましょう。
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