2015年7月4日 星期六

美肌のための紫外線対策(2)シワやシミができる仕組み_スキンケア大学

美肌のための紫外線対策(2)シワやシミができる仕組み


光老化は主にUVBで起こる

紫外線による老化を数値で見てみると、少し赤くなる程度の太陽紫外線を37回浴びると、キメが消失し、肌が荒れ、厚ぼったく透明感がなくなり、54回浴びると数年後から十数年後にシミが現れると推定されます。この試算は皮膚障害の誘発エネルギー量についてMED(Minimal Erythema Dose)と呼ばれる、人の皮膚がわずかに赤くなる最少紅斑量に基づいており、MEDを1としたとき慢性肌荒れは37MEDシミは54MEDと表されます。
一度紫外線によって老化した皮膚の状態は回復することはありません
MEDを指標に紫外線による皮膚障害をまとめてみると、日本人などメラニン色素が黒褐色の人種では、光老化の表現型としてはシミ慢性肌荒れ(キメの消失・透明感の低下)などであり、たるみができるほどの太陽紫外線を浴びることは現実にはないことがわかります。
ただし、紫外線を浴びると、即時型黒化や遅延型黒化がおこり、肌が黒くなることによって紫外線の傷害を防いでくれるので、光老化が起こる紫外線量は個人差があります。
日光に長時間さらされた顔や手の甲の肌と、日光にさらされていないおしりの肌を比べてみると、顔や手の甲の肌はキメがなく、シミやシワがあります。一方、おしりの肌は加齢にともない、たるみがみられますが、キメが整っていてシミやシワがありません。
UVBは
>DNA傷害や皮膚に紅斑(炎症)を起し

>その後にメラニン生成を促進する遅延型黒化
>さらに数年後から数十年後にシミを発症させ、また、シワを形成させる作用もあります。
25 歳過ぎにもなると顔や肩から背中にかけて、強い日焼けを繰り返した皮膚にシミが出始めます。シワは 40 歳ころから出始めます。光老化症状は小児期から上手に紫外線と付き合えば発症を60 歳頃まで遅くできます。
地表に届く紫外線は波長が短いほど人体に有害であることは前回の記事でもお伝えしましたが、地表に届く紫外線量の中で波長が短く皮膚の光老化に関与してくるのはUVBとUVA-IIです。
したがって、UVBとUVA-IIを防ぐことで、シミや慢性肌荒れなどを防ぐことができます。日光を長時間、何回も浴びていると、その影響は数年後から数十年経ってからも現れます。
ですから、日光を浴びすぎないように日傘、帽子、衣類などによる紫外線防御、さらに、これらによる紫外線防御ができない環境では、SPF(Sun Protection Factor)を目安として日焼け止め化粧品を選択して使用することが大切です。

SPFで光老化対策

光老化を防止する最良の方法は、340nmより低い波長の太陽紫外線を浴びないようにすることです。とはいっても、防ぎたい波長だけを浴びないようにすることは現実的ではないので、努めて日光にあたらないようにすることをすすめます。
やむを得ず日光にさらされる状況においては、UVBの防止の目安であるSPFが30程度の日焼け止め化粧品を使用することを薦めます。これはSPF30もあれば肌に悪い効果的に紫外線(UVB、UVA-II)を防御できることが科学的研究データによって証明されているからです。なお、日焼け止め化粧品にはPA(Protection Grade of UVA)の表示が付いていますが、これは参考程度にすればよいと思います。
オーストラリアでは紫外線による健康被害予防に向け、1980年代に「サン・スマート(Sun Smart)」プログラムが導入されました。中でも、特に力を入れているのが子どもへの紫外線予防指導で、『スリップ・スロップ・スラップ・ラップ(Slip、Slop、Slap、Wrap)』というスローガンを合言葉に具体的で徹底した対策がとられています。
『スリップ・スロップ・スラップ・ラップ(Slip、Slop、Slap、Wrap)』とは、紫外線予防のために取るべき行動を示す言葉で、次のような意味があり、子どもたちが屋外へ出る時に守るべきスローガンになっています。
長そでのシャツを着よう! (Slip on a long sleeved shirt!)
日焼け止めを塗ろう! (Slop on some sunblock!)
帽子をかぶろう! (Slap on a hat that will shade your neck!)
サングラスをかけよう! (Wrap on some sunglasses!)

子どもの時に大量の紫外線を浴びることが将来的な健康被害リスクを高めるため、紫外線から子どもたちを守ろうということで、このスローガンが誕生しました。

美肌のための紫外線対策まとめ

UVBはシミの原因であるとともに、真皮の浅い層まで届くので、コラーゲン繊維や、エラスチン繊維、オキシタラン繊維にダメージを与え、シワやキメの消失の原因にもなります。
UVA-IIも真皮の浅い層まで届き、コラーゲン繊維や、エラスチン繊維、オキシタラン繊維などにダメージを与え、皮膚を硬くして、シワやキメの消失の原因になります。
UVA-Iは持続型即時黒化を起こしUVBの皮膚への侵入を阻止して紫外線から皮膚を守る働きがあります。光老化を防ぎ、美肌を保つ最良の方法は、努めて日光をあたらないようにすることです。やむを得ず日光に曝される状況下では、SPFを指標に日焼け対策の化粧品を購入して用いることです。その場合、なるべく内分泌攪乱作用(環境ホルモン作用)が報告されているメトキシケイヒ酸エチルヘキシルやオキシベンゾン-1、オキシベンゾン-2、オキシベンゾン-3、メチルベンジリデンカンファが入っていない日焼け止め化粧品を選びましょう。
化粧品は基本的に室温で3年間の品質が保証されているはずですが、日焼け止め化粧品は毎年購入したものを使用しましょう。また、UVBやUVA-IIは皮膚のタンパク質や脂質の酸化を促進するので、ビタミンCなどの抗酸化成分を多く含む食事でとることも美肌を保つために必要です。
出典:光老化科学の最前線(監修:前田憲寿)シーエムシー出版 2015年4月24日発行

沒有留言:

張貼留言