お肌の老化に関わっている皮膚の幹細胞
京都大学の山中教授がiPS細胞でノーベル賞を受賞してから、幹細胞に対する注目度が高まっていますが、しかし化粧品成分では同じ幹細胞でもちょっと変わって、植物の幹細胞が注目されています。
私たちの皮膚の表皮に存在する幹細胞は、いわゆる角化細胞の供給工場のようなもので、衰えて減少した角化細胞を絶えず供給し続けています。しかし、老化して衰えた表皮では、この幹細胞の数も少なくなってしまい、幹細胞の活性も衰えてきます。
その結果、細胞の供給が滞り、正常な表皮の形成が妨げられて、乾燥、肌荒れ、シワ、しみ、たるみ等の肌トラブルが起こりやすく、老化の現象が顕著になってきてしまいます。
したがって、皮膚の幹細胞の数と活性をいつまでも維持することができれば、お肌はいつまでも生き生きとした若々しさを保つことができると考えられています。
表皮の幹細胞を活性化するリンゴの幹細胞
そんな表皮の幹細胞を活性化する成分として着目を浴びたのが、「4カ月腐らない奇跡のリンゴ」といわれるスイス産のリンゴの1品種「ウトビラー・スパトラウバー」のエキスです。
このリンゴは非常に希少であるため、このリンゴの幹細胞を取り出し、人工培養して大量に得る技術が開発されました。こうして得られたリンゴの細胞からエキスが抽出され、化粧品に利用されるようになりました。
このリンゴの幹細胞エキスは、表皮の幹細胞の増殖能力の維持、紫外線から幹細胞を保護、老化遺伝子の抑制、抗シワなどの効果があるとして着目を浴びています。
どんどん増えつつある植物幹細胞エキス
腐らないリンゴの幹細胞エキスに始まり、最近では様々な植物の幹細胞エキスが化粧品の成分として登場してきています。
最近希少な植物で人気の高いアルガンツリーの幹細胞エキスは真皮の幹細胞の成長・増殖を助け、活性化するそうです。
また紫外線に強いブドウの品種「ガメ・タンテュリエ種」の幹細胞エキスは、紫外線が引き起こす活性酸素などの老化原因因子から皮膚の幹細胞を守るそうです。
薬草として創傷治癒などに用いられてきたコンフリーの幹細胞エキスは表皮の幹細胞の増殖を活性化し、ターンオーバーを向上させるそうです。
その他にも、ライラックやツボクサ、クチナシ、エーデルワイスなど次々と新しい幹細胞エキスが登場してきています。
植物の幹細胞と人間の皮膚の幹細胞とは全く異なるものなので、植物の幹細胞が皮膚の幹細胞の代わりをしてくれるわけではないのですが、様々な植物の幹細胞エキスがそれぞれ様々な働きかけをしてくれますので、今後も目が離せませんね。
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