キレイはお腹から。“ぬか”と“乳酸菌”の美容効果について_ 川村ひかる[スキンケア大学]

キレイはお腹から。“ぬか”と“乳酸菌”の美容効果について_ 川村ひかる[スキンケア大学]

ぬか漬けで野菜の美容効果をパワーアップ！

野菜に含まれるビタミンは熱や油で壊れてしまうものが多く、なかなか野菜本来の栄養素をそのまま全部摂取することはできません。では、どうしたら野菜のビタミンを効率よく摂取することができるのでしょうか？そこでおすすめなのが、ぬか漬けなんです。

ぬか漬けは、生の野菜をそのままぬか床で漬けるだけですので、野菜の持つビタミンや食物繊維といった栄養素を壊すことなく、そのまま残すことができます。

それだけでも十分魅力的なぬか漬けですが、ぬか床の酵母が野菜の水分や糖質を餌に発酵することで元々の栄養素をパワーアップさせ、さらに「乳酸菌」という旨味を野菜に加えてくれるのです。

腸をキレイにすると、体もキレイになる！

腸では、私たちが食べた食物から体に必要な栄養素を吸収し、それ不要なものを体の外に排出する仕分け作業が行われていて、それとともに大切な体の免疫のほとんども腸で作られています。また腸は、脳をリラックスさせる「セロトニン」の分泌にも深く関係しているのです。そんな腸の働きを支えているのが「腸内細菌」です。

「腸内細菌」には善玉菌と悪玉菌があります。悪玉菌が腸内で増えてしまうと腸の働きが衰え、食べ物のカスがたまって腸内環境を悪化させます。すると、免疫力の低下や老化の進行、便秘、肌荒れ、さらには精神的なうつ症状まで、様々なトラブルが体に現れ始めるのです。

これを防ぐためには、善玉菌を増やして腸内環境を良くする以外にはありません。ヨーグルトやぬか漬けに含まれる「乳酸菌」には、腸内の善玉菌を増やし悪玉菌を減らす効果があり、腸内環境を改善するにはとても有効な成分であるといえます。

ぬか漬けの乳酸菌が持つ美容効果とは

「乳酸菌」を含んだ食品というと、まずヨーグルトが思い浮かぶと思います。乳酸発酵食品であるヨーグルトは、腸内環境を整えるのに効果的な食品として、多くの人から支持されています。

しかし、ヨーグルトの乳酸菌には思わぬ弱点もあることを、ご存知でしたか？
ヨーグルトの乳酸菌は動物性のため胃酸に弱いという面があり、なかなか腸まで届きにくいという弱点があります。

ぬか漬けの乳酸菌は野菜が発酵することでできた植物性の乳酸菌で、胃酸に溶けにくく腸へ届きやすいという特徴を持っています。また、乳酸菌と一緒に、腸内環境を良くしてくれる野菜のビタミンや食物繊維も摂ることができるのです。腸内環境が整うと、便秘の解消や免疫力の向上、代謝機能のアップなどによって、美肌のためにもとても良い効果をもたらします。

こうした乳酸菌の効果を一番効果的に利用するためには、夕食と一緒にぬか漬けを食べることがおススメです。日中は体の活動のために脂質やタンパク質など様々な栄養素を摂取しますので、乳酸菌の効果は減少してしまいます。一日の終わり、これ以上他の栄養素が入ってこない状態でぬか漬けを食べれば、腸の中で乳酸菌が最大限働くことができるのです。

また、腸では就寝中にリラックス成分のセロトニンが多く作られます。その時間に合わせて乳酸菌を摂ってあげることでさらに分泌が促されますので、美容にも健康にも大切な安眠効果も得ることができます。