2015年9月29日 星期二

子供の正しいスキンケア、商品選びのポイントと使い方_茂田正和[スキンケア大学][A]

子供の正しいスキンケア、商品選びのポイントと使い方_茂田正和[スキンケア大学]

商品選びのポイント3つ

(1)植物由来という言葉に惑わされない
「植物由来」「食べても安全」と言われると、なんとなく安心してしまいますが、皮膚がアレルギーを起こす可能性がとても高いのは、植物や動物に含まれるタンパクです。ですので、未精製の動植物由来成分は子供のスキンケアにおいては避けるべきです。
(2)口に入っても安全なもの
子供は自分の手を舐めてしまうものです。化粧品がついた手を舐めてしまう場合もあります。ですので、毒性や発がん性の低い成分だけで作られているかどうかがもう一つのポイントです。石油由来成分と言われると体に悪いイメージが強いですが、石油ももともとは土や鉱物からできるため、広い意味では天然物です。実際、石油以上に毒性の高い植物もあります。
大事なことは化粧品原料になった時の安全性で、きちんと毒性や発がん性について確認がとれている原料で作られたものを選ぶべきです。
(3)皮膚に浸透しにくいもの
スキンケアというと皮膚に浸透する方が効果が高いと思いがちですが、皮膚は本来、外部からものを侵入させない膜で覆われています。つまり、皮膚にとって浸透してくる化粧品は、招かれざる客なのです。実際、皮膚に何も侵入することがなければアレルギーは起きません。ですので、皮膚への浸透を促す界面活性剤、アルコール、油分などができるだけ入っていないものを選ぶべきです。

使い方のポイント3つ

(1)よくすすいでから、弱酸性で洗う
洗うとき、いきなり洗浄剤を皮膚にのせてしまいがちですが、洗う成分(界面活性剤)は皮膚へ浸透しやすいため、皮膚表面についたアレルゲンなども取り込んで皮膚に浸透させてしまう可能性があります。
ですので、まずは水やぬるま湯でよくすすいで表面の汚れを落としてから、洗浄剤で洗うようにしてください。
また、昔ながらの固形石けんが子供の肌にやさしいように思えますが、固形石けんはアルカリ性で、もともと薄い子供の皮膚のバリア膜を溶かしてさらに薄くしてしまいます。ですので、弱酸性で皮膚に刺激の少ない液体ソープの方が適しています。
(2)食べる前に塗って、食べたら洗う
スキンケアのタイミングはお風呂上がりと考えがちですが、実は食べる前も重要です。食べ物には多くのアレルゲンが潜んでいて、子供はそれを手でつかんだり、口の周りにくっつけたりします。
ですので、食べる前に保湿剤を手に塗って膜を作って、食べ物中のアレルゲンが皮膚に直接触れないようにすることが大切です。また、食べ終わったらすぐに洗い流してあげましょう。
(3)保湿剤の量
保湿の手順は、皮膚表面の水分が不足してしまった部分に化粧水で水分補給をすることと、保護膜を作る保湿剤を塗ることの2ステップです。皮膚のバリア機能は修復されるので重要なケアです。化粧水の適量は、つけた時にすぐに吸い込んでしまうようであれば、手のひらに少し水気が残るようになるまで重ねづけをします。次に、保湿剤は人差指の1関節程度の長さで、大人の手のひら2面くらいの面積が適量です。

健やかなお肌のために考えるべきこと

花粉症、喘息、アトピー、食べ物アレルギーなどアレルギーを患う人は年々増えている現状があります。その背景としては、100年前と比べて湿度が18%低下し、30年前と比べて紫外線が18%増え、皮膚のバリア膜を壊してしまう要因が増えているためと考えられます。
多くのアレルギー疾患の始まりが、皮膚にアレルゲンが触れて感作することとわかり始めた今、正しいスキンケアによって、バリア膜を整え、強化し、補完することが大切です。

美肌の救世主?酵母と納豆菌のチカラ ~食品だけじゃない!発酵の魅力~_川村ひかる[スキンケア大学]

美肌の救世主?酵母と納豆菌のチカラ ~食品だけじゃない!発酵の魅力~_川村ひかる[スキンケア大学]

酵母が作り出す天然の界面活性剤

「酵母」に植物油を加えて発酵させることで、高機能のバイオサーファクタントが作られることをご存知ですか?バイオサーファクタントとは、微生物が生産する「天然脂質」の事。種類は多数あり、幅広い作用を持つ「天然の界面活性剤」です。

界面活性剤って悪いもの?

美肌を考える方には、界面活性剤を避けている方もいるかもしれません。そもそも、界面活性剤とは、「分子の中に水になじみやすい部分(親水基)と油になじみやすい部分(親油基)を持つ物質」の事なんです。
その働きは、「洗浄」「乳化」「浸透」「保湿」などです。私たちの体の中にも、植物中にも存在しています。たとえば、酢と油を混ぜて作るマヨネーズに含まれる卵黄のレシチンや、大豆サポニンも界面活性剤と同じ働きをするんですよ(乳化作用)。
合成界面活性剤の中でも石油系のもの。機能性がとても高いので、幅広く利用されています。スキンケア商品となると、肌に残りやすいために肌トラブルにつながったり、肌のバリア機能を弱めてしまうのではないかとも言われています。
そこで、注目されるのが「天然の界面活性剤」。天然のものは、安全性が高く、使用後も微生物が分解してくれるので環境に優しいことが特徴です。

酵母がつくる天然界面活性剤と肌のセラミドは似たもの同士?

バイオサーファクタントは、水分を含んだみずみずしい肌になるには欠かせない「セラミド」と構造がとても似ているために、角質層に取り込まれやすいんですって。
セラミドは、肌の中に入り込み足りない水分や油分を「補充」してくれるもの、似たような成分ですが、ヒアルロン酸は水分が蒸発するのを「抑制」するものです。歳を重ねるごとに減ってしまうセラミドと似た構造なんて、化粧品に利用しない手はないですね。

化粧品に貢献 ~強い乳化作用と使用量の減少~

水に溶けにくい成分には、多量の界面活性剤が必要なので、安全性の高い天然の界面活性剤の使用が望まれましたが、以前は天然の界面活性剤の乳化作用が弱く、しかし、バイオサーファクタントの乳化作用は他の天然界面活性剤に比べて高く、様々な成分が化粧品に利用できるようになりました。

バイオサーファクタントのチカラで化粧品に配合できるようになったもの

・セラミド
油や水に溶けにくく、保存するときに結晶を作ってしまって化粧品には使用するのが難しかった。
・カルテノイド類やコエンザイムQ10
皮膚の老化や角質化、しわの発生を防ぐと言われる「カロテノイド類」(ルテイン、アスタキサンチン、リコペン等)や「コエンザイムQ10」は水に溶けないので、化粧水のような水の成分には配合できなかった。
更に、バイオサーファクタントは、合成界面活性剤に比べて極めて少量でも効果が発揮できるため、界面活性剤の使用量が少なくて済むようになりました。

納豆菌のチカラ

納豆菌から作られる物質が、合成界面活性剤の使用量を劇的に減らす技術が発表されました。合成界面活性剤に微量加えただけで、界面活性剤の量を100分の1に減らしても同じ効果が得られたという事です。バイオサーファクタントと同様に、微生物によって分解される性質を持ち、肌にも環境にも優しい事に加え、血栓を溶かす作用や、抗菌性などの機能を持つそうですよ。

日中・美肌アイテム対決! 日本女性はコラーゲン、中国女性は・・・アレ!?_ 鈴木絢子[美レンジャー]

日中・美肌アイテム対決! 日本女性はコラーゲン、中国女性は・・・アレ!?_ 鈴木絢子[美レンジャー]
【美容に欠かせない成分と言えば、何を思い浮かべますか?】
この返答、日本女性100人に聞いたアンケート調査でダントツの1位は『コラーゲン』!
そんな日本のお隣、中国ではコラーゲン的な扱いとして【粉末の真珠】というモノが存在するそう。日本でも美容と健康のために、粉末のコラーゲンを飲み物や料理に混ぜたりしますが、どうやら中国女性の間では、昔から『美容には粉末真珠』なんだそうです。
↑粉末真珠。【珍珠(粉)】という名で発売されています。
確かに調べてみると、真珠粉には真珠タンパク質コンキオリン』が含まれていて17種類ものアミノ酸から成るコンキオリンには、抗酸化・細胞活性・保湿などの作用があるのだそうです。たまに化粧品で真珠成分配合のものがありますが、そんな効果を担っているのですね。
もちろん中国女性の間でも、『コラーゲン=美肌』の認識はあるようなのですが、もともとフカヒレや燕の巣など、コラーゲンを多く含んだ食材が多いだけに、日常の食事のだけで、コラーゲンはしっかり補えているという感覚のようです。確かに、楊貴妃やクレオパトラなど、歴史的美女たちも真珠を粉末にして飲んでいたという説が。

お疲れ気味の秋肌の救世主!秋の味覚「栗」_篠原絵里佳[スキンケア大学][A]

お疲れ気味の秋肌の救世主!秋の味覚「栗」_篠原絵里佳[スキンケア大学]

秋肌は疲れ気味?!

秋のお肌は紫外線に長い間さらされ続け、お疲れ気味なのです。紫外線には抗酸化作用のある栄養成分をとり入れることが大切でしたが、今の時期は、そんなお疲れ気味のお肌に合せた栄養をたっぷり与えたいものです。そこで、おススメしたい成分がL-システイン。

L-システインの働きと食品

L-システインは、シミの原因となるメラニンの生成を抑制したり出来てしまったメラニンを無色化する働きがあります。その上、肌のターンオーバーを整える働きもありますので、それによりメラニンの排出が助けられ、シミとなって沈着するのを防いでくれます。
ターンオーバーの乱れは、シミが出来るだけでなく、ニキビなどの肌トラブルも引き起こしやすくなりますので、美肌のためにはターンオーバーを整えることはとても大切なのです。また、L-システインはコラーゲンの生成も助けてくれますので、お肌の張りをサポートしてくれます。
L-システインは、魚、鶏肉、大豆、ブロッコリー、小麦胚芽、はちみつ、そして、秋の味覚の栗や柿に含まれています。

美肌効果を高めるために一緒に摂りたいもの

出来てしまったシミを無色化するためには、L-システインと一緒にビタミンCを摂ることが大切です。嬉しいことに、栗にはビタミンCも含まれます。通常、熱に弱いビタミンCですが、栗のビタミンCは、主成分であるでんぷんに包まれているため、加熱に強いという性質もあるのです!
勿論、柿もL-システインと共にビタミンCが豊富な食材。秋の味覚の栗や柿を美味しく楽しむことで、出来てしまったシミ対策に繋がるのです。
また、ビタミンB6も一緒に摂りたい栄養素。ビタミンB6はアミノ酸の代謝を助け、ターンオーバーを整えてくれます。L-システインはアミノ酸の1種。L-システインを代謝させるためにも、そして、お肌のターンオーバーのためにも、ビタミンB6が大切なのです。
なんと栗にもビタミンB6は含まれています!その他、鶏肉や緑黄色野菜にも豊富。ビタミンB6やビタミンCが豊富な緑黄色野菜は、美肌に嬉しい食材ですね。

その他、栗と美肌の嬉しい関係

栗は食物繊維も豊富です。腸内環境を整えてくれますので、それにより栄養成分の吸収も良くなります。渋皮にはポリフェノールの一種のタンニンが含まれますので、タンニンの抗酸化作用で、シミやしわ、たるみの予防にも繋がります。
シミは化粧品では届かない基底層(表皮の底にある細胞)に沈着するもの。基底層に働きかけることが出来るのは食事です。秋の味覚の栗には、夏の紫外線に疲れてしまったお肌の栄養源となるL-システインをはじめ、それをサポートするビタミンCやビタミンB6も含まれているのです。

2015年9月28日 星期一

夏も美白を維持したいなら!“食べる日焼け止め”ローズヒップ_大森由紀子[スキンケア大学]

夏も美白を維持したいなら!“食べる日焼け止め”ローズヒップ_大森由紀子[スキンケア大学]

「食べる日焼け止め」ローズヒップ

今、感度の高い美容関係者やトップモデルさんたちから“食べる日焼け止め” といわれ大注目を集めているのが、野生のローズヒップです。
朝、お出かけ前に「食べる」ローズヒップティーをお出かけ前に1杯飲むだけ。ビタミンCにはメラニン生成作用の抑制効果がありますので紫外線に当たる前に、体の内側から「日焼けしにくい状態」を作りだすことができます。レモン、グレープフルーツなどのかんきつ類と違って、ソラレン(紫外線に当たるとシミを作る成分)を含んでいないので日に当たる前に食べても安心です。
また、「今日はいつもより陽に当たっちゃったなぁ」という日は帰宅後にもう1杯。黒色化したメラニンを漂白還元し、美白してくれます。また、ビタミンCのコラーゲン生成促進効果で紫外線による肌のコラーゲン、エラスチンダメージに対してもフォローできます。

紫外線には“ビタミンACE” (エース)

野生のローズヒップは、ビタミンCを多く含むことで特に有名になりましたが、実は多様な種類の栄養素を含むスーパーフードです。中でも紫外線対策として必要といわれる「ビタミンC」「ビタミンA」、「ビタミンE」、つまりビタミンのACE(エース)を全て豊富に含んでいるまさにUVケアにはもってこいの食材なのです。
ビタミンEは、抗酸化成分の代表選手。紫外線に当たると活性酸素が体内で発生し、それがシワ・たるみ・くすみの原因となることもあります。それらの活性酸素を抑制し

ローズヒップはUVケア系ポリフェノールも豊富

ローズヒップにはリコピン含まれています。リコピンは、ビタミンEの100倍の抗酸化力があるといわれる強力なポリフェノールです。
さらに、ローズヒップはビタミンP(ヘスペリジンというポリフェノール)も豊富に含んでいます。ビタミンPは、ミカンの皮や白い筋の部分などに含まれていて、果実を紫外線からまもっている成分です。
このビタミンPは特別なポリフェノールで、ビタミンCの働きを150%にUPさせ、そのビタミンCが、さらにビタミンEの働きを200%にアップさせます。
つまり三つのビタミンが相乗的に働いて300%のUVケアパワーを発揮します。 
ローズヒプは、“食べる日焼け止め”として夏には欠かすことのできないアイテムです。
暑い日には、氷やハチミツを入れたアイスローズヒップティーがおすすめですよ。
もちろんローズヒップティーは「実まで食べて」くださいね。

みかんは白い筋も一緒に食べる方が美容効果アップ!_美肌マニア

みかんは白い筋も一緒に食べる方が美容効果アップ!_美肌マニア
ミカンはビタミンCが豊富で、美容効果もあります☆ところで皆さんは、ミカンを食べる時、皮をむいて白い筋はどうしてます?まさか丁寧に全部むいちゃってたりしませんか?
実はみかんの白い筋は食物繊維が豊富な上に、ビタミンPが含まれているのです!
ビタミンPって?
ビタミンPとは、ヘスペリジンというポリフェノールの一種です。

ビタミンP(ヘスペリジン)の効果・効能

  • 毛細血管の強化
  • 血中コレステロール値の改善
  • 血流改善効果
  • 抗アレルギー作用
  • 発がん抑制作用

毛細血管はアンチエイジングのポイント

毛細血管が減るとシミやしわができやすくなります。
肌老化を防ぐ鍵は、毛細血管を強化することなのです。

ビタミンCを安定化させる効果も!

抗酸化や、コラーゲンの生成、美白・・・
美肌には欠かせないビタミンCなのですが、壊れやすいのが特徴です。
ビタミンPは、そんな壊れやすいビタミンCを守り、安定化させる働きがあります。
白い筋には、水溶性食物繊維も多く含まれ、腸内環境を整え便秘解消にも役立ちます。
栄養分たっぷりのみかんの白い筋。
今まで捨てていた方は一緒に食べて美肌度アップしましょう☆

年齢不詳肌を作る!シナモンの美容効果と取り入れ方_美肌マニア

年齢不詳肌を作る!シナモンの美容効果と取り入れ方_美肌マニア
シミ・しわ・たるみが気になりだしたら、それは毛細血管のせいかも。
大阪大学微生物研究所教授・高倉伸幸先生によると、
肌老化の重要な鍵を握るのは毛細血管で、毛細血管が減るとシミやしわなどができやすくなる。また、加齢によって毛細血管は簡単に消滅する』そうです。その毛細血管の救世主がシナモンなんです!今回はシナモンの効果的な取り入れ方、シナモンメソッドをご紹介します。頭皮や育毛にも効果がありますよ!

シナモンメソッドとは?

毛細血管が減ると・・

毛細血管の壁細胞から、アンジオポエチンという分子が分泌されています。
これが毛細血管を強化する元となるのですが、酸化ストレスなどで活性化されず毛細血管の内皮細胞壁細胞の間に大きな隙間を作ってしまうのです。
そうすると、栄養分や老廃物が漏れてしまい、血管に炎症→毛細血管が消滅してしまい、シミやしわ・たるみが発生します。
先ほど紹介した、アンジオポエチン。この作用に似た働きをするのがシナモンです。シナモンを取ることで、わずか2・3時間で血管を修復するスゴイ力があるんですね!

シナモンの取り入れ方

加熱してもOK

ドリンクや料理に幅広く使えます。
ホットミルクティーにシナモンをふりかけて
チャイ風にするのもおいしい
また、ワインを温めシナモンスティックを入れるホットワインは、ポリフェノールも取れてアンチエイジングにより効果を期待できます。

シナモンの摂取量の目安は?

1日で小さじ1杯程度を目安に取りましょう。

シナモンメソッドがNGな人は?

シナモンは人によっては軽い刺激を感じることもあるので、体調が悪い時や持病がある人、妊娠中は医師に相談をしたほうがよいでしょう。

2015年9月26日 星期六

時間遺伝子を利用して、キレイになる!_林田七恵[スキンケア大学]

時間遺伝子を利用して、キレイになる!_林田七恵[スキンケア大学]

皮膚が一番敏感になるのは夜の23時。時間で変わる私たちの身体

時間遺伝子。みなさん、聞いたことがありますか?
私たちの細胞の中に組み込まれた、太陽の周期や月の周期、地球の自転による影響を捉える遺伝子のこと。この遺伝子、1997年に発見されて24時間の中で私たちの身体は1時間1時間違う働きをしていることがわかりました。
そして例えば喘息の薬は朝方の4時に飲むともっとも効果が高まることや、皮膚が一番過敏になるのは夜の23時ということがわかるなどして時間薬理学、時間治療という分野が生まれてきています。
暦を知らないサンゴがなぜ満月の日にだけ産卵するのか。昼に開き、夜に閉じるオジギソウが24時間暗闇にした部屋に置いても昼になると葉が開くのはなぜなのか。
私たちの細胞の一つ一つには、自ら時間を刻む遺伝子が存在してその月・日・時間に自然界で起こる現象を利用してより効率よく成長し、修復し、生殖しようとしている、ということが明らかになったのです。なんだかロマンティックな話ですね。

生体時計にあわせた時間美容で、新しいキレイを手に入れよう

1)成長ホルモンの分泌量のピークは夜中2時。
細胞分裂を促し、私たちの肌や髪、骨の修復・再生を司る成長ホルモン。まさにアンチエイジングに一番重要なホルモンと言えます。この成長ホルモン、就寝後の深い眠りの時に分泌されることが知られていますがそのピークは夜中2時。つまりこの時間帯に眠っていないと、せっかくのアンチエイジング効果を得ることができません。
2)肌が一番敏感になるのは夜の23時。
アレルギー反応を誘発するヒスタミン反応のピークが夜の23時になります。夜遅く布団に入るとかゆみが増したりする経験はないでしょうか。敏感肌対応の成分は夜に使うのが効果的。またアレルギーの原因物質をシャットアウトするためにも、夜のスキンケアでバリアゾーンの強化を行いましょう。
3)日中の肌は皮脂分泌とメラニン生成が盛ん。
日中になると肌がべたつくのは気温のせいと思いがちですが、これも時計遺伝子のなせるわざ。同じ気温であっても夜に比べて昼の方が皮脂はたくさん産出されます。また残念なことにメラニン生成能力も日中はとても高くなります。
特に夏は皮脂の毛穴詰まりに要注意。定期的にティッシュオフをしたり、皮脂が酸化しないよう抗酸化力のある化粧品をスキンケアに取り入れて。
とにかく日中のUV対策は万全に。メラニンは本来、細胞を紫外線から守るために長い年月かけて私たちが発展させてきた最大の防御傘。そう簡単には消せません。であればUVや日傘などで、メラニンに変わる傘をさしてあげれば、産出を抑えることができます。
4)夜の肌は皮脂分泌量が低下、バリアゾーンが弱くなる。
夜の肌は皮脂の分泌が下がるため、水っぽくバリアゾーンが緩んだ状態になっています。そのため潤いが逃げやすく、また異物に反応しやすい状態になっています。
→就寝する部屋の湿度に注意しましょう。加湿器等を上手に利用して潤いが蒸発するのを避けましょう。また夜のケアは皮脂の代わりとなる良質の油分を含む乳液などがベター。肌を潤いで守りながらも、刺激の強い成分は避けてできる限り肌に優しい化粧品を使いましょう。
5)細胞の再生を指示する副交感神経が働くのは夜。
このコラムでは何度もお伝えしていますが、夕方から夜になると副交感神経が優位になり、皮膚の毛細血管の隅々にまで栄養を行き渡らせ細胞の再生を促進します。
副交感神経を高めるローズやラベンダーなどの花の精油を部屋に焚くなどしてリラックスして眠りにつきましょう。
いかがでしたでしょうか。いつもの化粧品、いつものお手入れも、時間によって刻々と変わる自分の身体の変化に耳を傾けて行うことで効果がぐんと高まります。寝る子は育つ、と昔の人はすでに感覚的にわかっていた時間遺伝子の存在。ぜひ味方につけてみてくださいね!

夜シャンプーと朝シャンプーはどちらが良いか?_増田厚[スキンケア大学]

夜シャンプーと朝シャンプーはどちらが良いか?_増田厚[スキンケア大学]

デトックス効果が高まる夜に頭皮を清潔に保つため

自律神経は交感神経と副交感神経からなり、夜になると副交感神経が優位になります。副交感神経が優位になると、末梢血管が緩み、血流が改善され、デトックス(毒素排出)効果が高まります。
デトックスは頭皮や頭皮の毛穴からも行われます。デトックス効果が高まる夜に、頭皮や毛穴にスタイリング剤や皮脂が残っていると、デトックスが妨げられてしまいます。より効率よくデトックスするためには、夜シャンプーを行い、頭皮を清潔な状態に保っておいた方が良いのです。

シャンプーによる血行促進で髪の成長ホルモン分泌が促進されるため

夜、副交感神経が優位になることにより、髪の成長を促すホルモンが分泌されます。特に夜の10時から深夜の2時頃までは、多くの髪の成長ホルモンが分泌されると言われています。
しかし、仕事などでストレスが多くなると、夜になっても副交感神経が優位にならず、交感神経が優位のままになります。そうなると髪の成長ホルモンの分泌が減少します。
それを防ぐために、夜シャンプーを行うべきです。夜シャンプーを行うことにより、リラックスすることができます。また頭皮の血行が促進されます。リラックスや血行促進は副交感神経を優位にします

朝は比較的時間がなくシャンプーのすすぎ残しがおこりやすいため

シャンプーで最も気を付けなければならないのは、シャンプーのすすぎ残しをなくすことです。シャンプーのすすぎ残しがあると、頭皮のトラブルを引き起こす可能性があります。
朝は比較的時間が少なく、急いでシャンプーすることが多いため、シャンプーのすすぎ残しがおこりやすくなります。以上が、シャンプーを朝でなく夜にすることをオススメする理由です。
朝と夜、一日2回シャンプー剤をつけてシャンプーをする人がいますが、これはオススメしません。
シャンプーは皮脂を取り除きます。シャンプーのし過ぎは必要な皮脂まで取り除き、頭皮の乾燥を招きます。

運動前後の効果的な食事とサプリメントのとり方_蒲生麻由[スキンケア大学]

運動前後の効果的な食事とサプリメントのとり方_蒲生麻由[スキンケア大学]

健康への好循環

スポーツを通して自分の体調や身体と向き合う時間が増えれば“身体にいいもの”、“心にいいもの”を積極的に取り入れたい!と思うのはごく自然な事。
以前は「甘い物や油の多い物は控えなくちゃ!」「夜9時以降は食べちゃいけない!」と“制限”や“我慢”になっていた事が、今では、「たんぱく質やビタミン・ミネラルの豊富な野菜や果物をしっかり摂りたい」「運動の後は疲労回復の為になるべく早く食事をしたい!」と、自分から“身体が喜ぶ事をしたい”という風に前向きな意識に変化して、今ではストレスなく美や健康に気を遣えるようになりました。
そこで、今回は私が実践している運動前後の効果的な食事、サプリメントの取り入れ方のポイントをお話します。

運動前後の効果的な食事、サプリメントの取り入れ方

1.サプリメントの正しい取り入れ方
食事の代わりにサプリメントを摂る、という方が多くいると思いますがあくまで食事で足りないものを「補充」するのがサプリメントの正しい使い方です。まずは食生活を見直し、食事から摂取できない栄養や、足りない物を補うという形でサプリメントを活用するのが理想的です。
2.運動前の食事
運動前の食事はエネルギー源の補給ですたんぱく質・糖質・脂質・ビタミン・ミネラルなどをバランスよく摂る事は基本ですが、特に、運動時の“エネルギー源”となって筋肉のコンディションをサポートしてくれる糖質とアミノ酸(たんぱく質)をしっかり摂る事が大切です。
もし食事が運動1時間前になってしまったら、油分を使っていない糖質を中心に、食べ過ぎない程度が良いとされています。運動30分前ならバナナやフルーツ、果汁100%ジュースなどを飲み、運動直前にはエネルギーを補給するならスポーツドリンクやゼリー飲料を飲むのが効果的です。
3.運動後の食事
運動後は、疲労回復が必要です。食事は最低でも2時間以内に済ませ、筋肉の生成と疲労回復に必要な“たんぱく質”、“糖質”、“ビタミン”、“ミネラル”などをバランスよく摂ることがポイントです。
特に筋肉の疲労回復の鍵となるビタミンB群の摂取を心がけましょう!ビタミンB群は豚ヒレ肉、納豆、豆腐、うなぎの蒲焼きやブリに多く含まれています。
ただ、ビタミンB1は水溶性で水に流れやすく、調理をする事で栄養が破壊されてしまいやすい為、食事からの摂取と合わせてサプリメントで補うのも良い方法です。
糖質と摂る際は、一緒に“クエン酸”や“酢酸”を摂ることがポイントです。
乳酸の生成を抑える働きがあり、筋グリコーゲンの回復が早まり、疲労回復を促進させてくれますよ。
もう1つ、運動する人は不足してしまいがちなのは“鉄”。鉄不足は貧血を招くうえ、筋力低下の原因にもなってしまいます。大豆、牛・豚・鶏のレバー、牛モモ肉、ほうれん草など、鉄を含む食材を、鉄の吸収をよくするたんぱく質とビタミンCと一緒にメニューに取り入れるのがおすすめですよ!
このように、運動の前と後では、それぞれに目的があり、それによって摂るべき栄養素も変わってきます。ただ単に食事をするのではなく、栄養素をきちんと考えながら、必要なものを身体に摂り入れ。

今から始める!生涯ビューティプラン_田島えり子[スキンケア大学]

今から始める!生涯ビューティプラン_田島えり子[スキンケア大学]

7の倍数と女性ホルモン

「女性の身体は7の倍数の年に変化する」
テレビCMでもおなじみのこの考え方は、2000年以上も前の中国の書物に書かれたものだそう。
・乳幼児期を終える7歳
・初潮を迎え、女性として発育する14歳
・月経周期が整い、女性らしい体つきができあがる21歳
・身体や子宮の機能がピークに達する28歳
・お肌の衰えや毛髪の変化を感じはじめる35歳
・白髪がまじり、子宮や卵巣の機能にも衰えがみられる42歳
・閉経を迎え、子どもを授かることができなくなる49歳
なるほど、思い当たる節がありますよね。
実はこれ、女性ホルモンの分泌量の変化にそのまま当てはめることができるのです。
今回はこの「女性ホルモンの変化」を「人生の節目(ライフサイクル)」の中で見ていくことにしましょう。

女性ホルモンとライフサイクル

女性が初経を迎えるころから分泌しはじめる女性ホルモンは、卵巣の機能が成熟する20歳ごろから30代前半にピークを迎えます。この時期は、忙しく仕事に打ち込む人も多いと思いますが、生物的には妊娠や出産に一番適している時期。
30代後半になると女性ホルモンの分泌量も低下し、妊娠する力も徐々に衰え始めます。そして、 50歳くらいには多くの人が「閉経」を迎え、女性ホルモンの分泌量も限りなく少なくなってしまいます。
女性ホルモンの分泌が減るとすぐには適応できない脳がパニックをおこし、心身に様々な不調をもたらすことが。これがいわゆる「更年期障害」。更年期障害は閉経をはさんで前後10年くらいの「更年期」に起こる症状ですが、最近では30代後半くらいからよく似た症状に悩まされるケースが増えているのだそう。背景にあるのはやはり、不規則な生活やストレスです。
閉経後10年くらい経つと体調は安定しますが、今度は骨粗しょう症や動脈硬化などが現れます。これは骨や血管を守ってくれる女性ホルモン(エストロゲン)のお守りが外れるから。女性ホルモンの恩恵にあずかれない更年期以降にはさまざまな生活習慣病が発生しやすくなるのです。

女性ホルモンのサイクルは肌サイクル

また、女性ホルモンの変化のサイクルは、お肌の変化のサイクルでもあることを覚えておくと、その時々に必要なケアを理解しやすくなります。
ここでも「7の倍数」で見ていきましょう。
まずは21歳。この時期は正しいスキンケアと生活習慣を確立することが大切。まずはスキンケアの基本である保湿とUV対策をしっかりと
28歳はお肌の変化を感じ始める時期。お肌に個性も出てくるころなので毎日のお肌をよく観察し、自分の肌質に合ったお肌との付き合い方を見極めていきましょう。内外ともに抗酸化ケアや美白ケアなどを意識しはじめて。
乾燥やくすみなど目に見える変化が気になり始める35歳からは保湿をグレードアップし、正常な肌代謝を促すケアを。プレ更年期などの症状に悩まされることもあるのでライフスタイル全体をもう一度見直し、ホルモンバランスを整える生活ができるといいですね。コラーゲンの生成やキメ細やかな肌のためにも食生活や生活習慣は大切です。

食材の滋味を味わい心も体もキレイに_石川由花[スキンケア大学]

食材の滋味を味わい心も体もキレイに_石川由花[スキンケア大学]

旬の食材は美肌への近道

「旬」と言えども、栽培技術や養殖技術の向上、流通の発達によって、今や多くの食材が一年中出回っていますよね。おかげさまで、一年を通して様々な料理を作ることができ、美味しい食事を楽しむことができています。
長年の研究によって、野菜は年間を通じて波のように栄養価が変化していることがわかりました。そして栄養価が高い期間は、いわゆる「旬」の時期と一致し、約3ヶ月間程度あるそうなのです。
特に、ビタミンCとカロテンは、季節によって栄養価の変動が大きいのですが、いずれもお肌への影響力が高い栄養素ですから、美肌になりたい方は「旬」の食材を意識して食べ、より多くの栄養を体内に摂り入れましょう!

季節的にも適している理由

ここで、季節ごとに野菜の共通点をまとめてみます。
【春】
鮮やかな緑色のものが多く、山菜、葉もの、豆類などがあげられます。
具体的には、アスパラガス、さやえんどう、春キャベツ、菜の花、ふきのとう、たけのこetc...
春野菜には、老廃物を排出する働きがあるものが多く、冬の間に代謝の悪くなった私たちの体を、デトックスしてくれる役目を担ってくれます。
【夏】
水分の多いものが多く、茄子、トマト、トウモロコシ、ズッキーニ、ゴーヤetc...
夏の暑さによって大量の汗をかきますが、汗をかくことで体内から奪われるミネラルやカリウム、そして多くの水分。これらを補ってくれるのが夏野菜です。
【秋】
いも類やきのこ類など、繊維が多いものがあげられます。
さつまいも、里芋、山芋、じゃがいも、ごぼう、れんこんetc...
エネルギーの素となる糖質や、ネバネバの山芋やきのこ類には疲労回復の効果も。夏に疲れた体をしっかりと正常な状態に戻してくれます。
【冬野菜】
甘みのあるものが多く、かぶ、白菜、大根、ねぎ、ホウレンソウetc...
水分の多い野菜は、冬の寒さで凍らないように糖分を多く蓄えています。そのため甘みを感じるだけでなく、食べることで体が温まりますし、ビタミンCを含んでいるものならば風邪の予防にも効果的です。

美肌と健康を叶えるには免疫力アップが決め手!_北川みゆき[スキンケア大学][A]

美肌と健康を叶えるには免疫力アップが決め手!_北川みゆき[スキンケア大学]

秋は免疫力アップが重要

前々回と紫外線により発生した活性酸素を取り除く=美肌対策についてお伝えしました。今回は、抗酸化物質のビタミンA・C・Eとファイトケミカルを摂取することによって、美肌だけでなく、免疫力アップにつながるというお話です。

美肌と健康を司る免疫力って?

 “肌は内臓を映し出す鏡”つまり“肌がきれい=内臓が健康な証拠”といえます。美肌を叶えるには、まず健康な身体を保つということが大前提となります。“健康”を支える三大要素は以下のとおりです。この3つの働きが揃ってはじめて健康が保たれるのです。
■健康を支える三大要素
1.神経…身体の各部に指令を出す監督役
2.ホルモン…身体の機能を高めたり、抑えたりする調整役
3.免疫…細菌やウィルスなどの異物から身体を守る軍隊役
このうち“免疫”は、最も生活習慣の影響を受けやすく生活によってコントロールしやすいといわれています。では、健康ひいては美肌を司る要となる“免疫力”について詳しくみていきましょう。
細菌やウィルスなどの異物から身体を守る免疫反応を司るのは主に白血球が担っています。私たちの普段の生活環境には、様々なウィルスが存在していますが、身体に備わっている免疫システムが正しく働いていればそれらすべてのウィルスに感染することはありません。
例えば風邪を引く原理は、免疫力が低下していると、ウィルスの増殖を防げず感染して風邪の症状が出てしまうということです。免疫力が低下する原因として、加齢、睡眠不足、運動不足、偏った食生活、ストレス等が挙げられます。
免疫力は出生後、徐々に高くなり20歳ころにピークを迎え、40歳でピーク時の1/250歳ではピーク時の1/3に低下するともいわれています。年を重ねるごとに免疫力を上げることを意識した健康的な生活を送ることが健康への近道といえます。

免疫力をアップさせるためにとるべき食材

食事の面で、免疫力アップが期待される抗酸化作用のある野菜についてご紹介します。
1.皮膚や肌の粘膜を強くする食材を摂り、ウィルスを侵入させない
    →βカロテンが多い緑黄色野菜
人参、かぼちゃ、ほうれん草、小松菜、ピーマンなど
※βカロテンは体内に入ると必要な分だけビタミンAに変換され皮膚や粘膜を強くする。
2.免疫システムを司る白血球を活性化させる食べものを摂る
    →ユリ科・アブラナ科の野菜
・ユリ科の野菜…にんにく、玉葱、長ねぎ、にらなど
・アブラナ科の野菜…キャベツ、大根、ブロッコリー、小松菜、水菜、白菜など
※ユリ科の野菜には臭い成分の“硫化アリル”が、アブラナ科の野菜には苦味成分“イソチオシアネート”という抗酸化作用のあるファイトケミカルが多く含まれる。

寒い季節の風邪予防と美肌を叶えるために取るべき食材

秋から冬にかけて、空気の乾燥と寒さから風邪やインフルエンザ、ウィルス性胃腸炎が流行します。感染を防ぐにはうがい・手洗い・マスクが必須ですが、食事の面からも身体を守る食材を積極的に摂り、免疫力を上げてウィルスの侵入を防ぎましょう。
秋に旬を迎える野菜は栄養素の宝庫。さつまいも、さといも、レンコンにはビタミンCが多く含まれています。芋類や根菜類に多く含まれているビタミンCはデンプン質に包まれているため加熱をしても壊れにくい性質があります。
また、冬に旬を迎える小松菜、ブロッコリー、ほうれん草などにはβカロテンが豊富に含まれています。野菜のほか、柿やみかんもビタミンCやβカロテンが豊富です。

アンチエイジングの大敵!「糖化」とは_相澤宏光[スキンケア大学][A]

アンチエイジングの大敵!「糖化」とは_相澤宏光[スキンケア大学]

最近よく聞く「糖化」って?

「糖化」という言葉をよく耳にします。糖化とは体内のタンパク質と、食事によって摂りすぎた「糖」が結びつき変性して老化物質を生み出し、体内に蓄積してしまうことです。
代謝機能がその老化物質が除去できなくなると、骨や血管、肌、髪など全身にさまざまなトラブルを引き起こします。身体の老化ばかりか糖尿病などの怖い病気にもつながると言われています。
「酸化」と「糖化」がありますが、「糖化」は酸化に比べてより深刻なたるみを引き起こすため、美容や健康の大敵と言われています。ご飯を炊いて長時間保温しておくと、黄ばんで硬くなりますよね。これも糖化なんです。糖を摂りすぎることで、体内でのそのような状態がおきてしまうのです。

糖化により現れる症状

●血管が糖化
血管もコラーゲンなどのタンパク質からできているので糖化すると血管が硬くなります。また、糖化したコラーゲンが血管の内側に蓄積すると、動脈硬化の原因に。
●骨が糖化
骨が糖化すると硬くもろい状態になります。骨折しやすくなる、骨粗鬆症のリスクを高めます。また膝の軟骨が糖化すると膝関節症を促進し、痛みがひどくなることも。
●お肌が糖化
お肌で言えばお肌の弾力を担っているコラーゲンやエラスチンを固め、柔軟性を奪います。さらに糖化によって発生する老化物質は褐色であり、お肌をくすんだ色に見せます。

抗糖化対策のために

「糖化」を防ぐのに一番大切なのは、糖質過剰な食生活を改善することです。 白米より玄米、うどんよりそばというように少し気を付けたり工夫することで「糖化」を予防することができます。ジュース、チョコなどの甘いお菓子に含まれる糖類は白米よりも糖化しやすいと言われています
また、野菜は抗糖化食品であり、積極的に摂取する必要がありますが、いも類、かぼちゃ、とうもろこしは糖質が高く、注意が必要です。野菜だからと言って食べ過ぎないよう気を付けましょう。
その他、お茶に含まれるカテキンや柑橘系の果物には糖化を防ぐ作用、食物繊維が豊富な野菜や海草類は血糖値の上昇を緩やかにする作用があります。
ターンオーバーが正常におこなわれていれば、蓄積されることなく外に押し出されますが、年々新陳代謝が鈍くなるのを放置しておくと、だんだんハリがなくなったり、くすみが出たりします。
糖化は、ゆっくりと進行する自然な老化現象なので、普段のお手入れが、お肌の明暗を分けることになります。一度蓄積された老化物質はなかなか分解されず、どんどんと蓄積されていきます。 普段のお手入れの他に、クリニックでは糖化対策にαリポ酸を点滴することでタンパク質と糖が結びつくのを防ぐ効果があります。食生活の改善が一番影響を与えるので今日から少し気をつけてみましょう。

美容皮膚科でできる“シミ治療”について_濱野英明[スキンケア大学]

美容皮膚科でできる“シミ治療”について_濱野英明[スキンケア大学]

シミを改善するには

シミを気にするなら美容皮膚科の利用を考えてみてはいかがでしょうか?美容皮膚科であれば、必ずあるレーザーやフォトフェイシャルなどの機械による施術です。
レーザーは種類が複数ありますが、どれもかさぶたにしてとる方法です。原則1~2回で終わりますが、それ以上必要な例もあります。
方フォトフェイシャルは光治療というもので、基本的に顔全体に照射します。レーザーよりも反応は低いので複数回行う必要があります。また光の種類が幅広く出力されるのでしみ以外の効果、例えばお肌のはり、赤ら顔などへの効果も期待できるという。

『シミ、そばかす』を知っておこう!

“シミ”はいわゆる『色素斑』を呈するもの全部です。一般的に『シミ=老人性色素斑』ですが、厳密に言うと老人性色素斑だけでなく、例えば肝斑、雀卵斑(そばかす)、炎症後色素沈着、ADMなど、見ようによってはイボ、ほくろ、悪性腫瘍も“シミ”の一つと言えます。
それぞれ“シミ”として見えているものは『メラニン』という色素です。そのメラニンのほとんどは表皮細胞内に存在(一部真皮層)しています。メラニン色素はお肌の色も兼ねており、黄色人種である日本人は相応のメラニンがお肌にあるわけです。ちなみに毛の色もメラニンです。
ではメラニンはどこで作られるのでしょうか?それは『メラノサイト』という表皮最下層に点在する細胞から産生されます。実はこの細胞の質、働き具合、数の差、そしてメラノサイト周囲の表皮細胞の状態がお肌の色やシミのあるなしに関わってきます。
つまり、美白やシミ取りはメラニン色素をとることだけが重要ではないのです。本当のポイントはメラニンをつくる細胞であるメラノサイトやその周囲の表皮細胞にあるのです

これが本当の『シミ治療』

それでは、シミをとる、美白したいというときの具体的な方法です。
1.『メラニン色素をとる』ことです。それには上記のとおり、レーザーやフォトフェイシャルの出番です。まさにこれらの治療をしなければ始まらないのが“シミ治療”とも言えます。またケミカルピーリングレチノイン外用もメラニンを積極的に排出させていきます
2.『メラノサイトのコントロール』です。これには一般的にいう美白成分があたります。クリニックではハイドロキノンという美白剤をよく処方されます。またこれと同系統のものでルミキシルペプチドがあります。
両者ともメラノサイト内に入り、メラニンを産生する途中の過程をブロックする作用があります。美白成分といわれるものはこのほかにも多数あり、それぞれこのメラノサイトをどうコントロールするかという形で効果を発揮します。
3.『お肌の細胞全体のケア』、これはメラノサイト周囲の細胞ケアという事です。メラノサイトが活発化する要因は周囲の表皮細胞に紫外線、肌トラブルなどのストレスが加わることで情報伝達物質であるサイトカインがメラノサイトに送られるためと考えられています。
つまり“スキンケア”は重要という事になります。いい状態のお肌はシミになりにくくなるのです。この1~3が完璧にできてこそ、本当のシミとり、美白治療と言えるのです。

今回の美容皮膚科をうまく利用するポイント

シミとり、美白治療のポイントは『機器による施術だけで満足しない』ということがご理解できましたか?しみができにくいお肌造り、予防も心がけてください。
美容皮膚科にいくならイオン導入や、メソポレーションの併用、ビタミンCなどの飲み薬、サプリメント、点滴もいいでしょう。美容皮膚科で受けられる施術であるレーザー、フォトフェイシャルを受けるのは良いことです。しかしそれだけで満足し、その他日常のケアを怠るというのは良くありません。さらに効果をあげたいのなら、その後のケアが大切です。
お肌はすぐに変化するものではありません。1日1日の積み重ねが最高のお肌になる秘訣でもあります。下地作りをすることでシミのできにくいお肌へ変化していきます。